~サムホールサイズの織額~
現代に見直される家紋文化。
日本では、世界的にみてもユニークな「家紋文化」があり、今でもほとんどの家に家紋があるといわれています。最近では核家族化が進み「家」や「家紋」を意識する機会は減ってきていますが、今でもお墓には我が家の家紋が掘られているものは数多く見る事が出来ます。古くから伝わる我が家のシンボルマークである家紋。その種類は6,000種類とも、さらに細かい紋様の違いまで区別すると2万種類もあるといわれています。
家紋は日本固有の伝統的なもので親が使用しているものを次世代へ継承するものですが、現代ではその意味も意義も薄れつつあります。しかし、コロナ禍においてステイホームを余儀なくされたことにより、改めて自分を見つめ直す時間を持つことが出来、自分のルーツを知ろうとする動きが出てきました。
それぞれの家紋にも由来があり、長い歴史があります。奈良・平安時代の朝廷文化が栄えたときは牛車を見分けるナンバープレートの役割を、鎌倉・室町時代では武家が台頭し、いくさでの敵味方の識別に。江戸時代以降は広く庶民にも広まり商店では暖簾に家紋をあしらうのが流行りました。家紋のデザインも植物・動物、衣類の文様などから引用されています。全てに共通していえることは、その家になんらかのゆかりのある文様やモチーフを用いたデザインが後に正式な家紋になったことが多いということです。
日本人として自分たちのルーツを知り、世界の国の方たちにも説明することが出来ることで国際人としての日本文化の知識と教養を備えてまいりましょう。この紋章(エンブレム)を受け継ぐ文化は日本とヨーロッパに見られる慣習で、どちらも11世紀頃に発祥しました。しかし、お互いに全く影響しあっていません。
外国の方に、「私の国には富士山がある!」という自慢話では日本を理解してくれません。日本人である自分達はどこからきて、どこへ行くのか?何を大切にして守っていくのか? 家紋を知ることで日本の伝統的な価値観・文化を見つめ直す機会としていただければと思います。コロナ禍によって、ステイホームが家族と同じ時を過ごす機会が出来たおかげで「家族のきずな」が今、見直されてきています。
「表札 家紋額」
和風建築の住居のリビングやエントランスに装飾する表札家紋額を制作する。都市部の玄関には個人情報漏洩や悪質な訪問販売等の犯罪に巻き込まれる恐れがあるため、新築の約半数は表札を掲げないといった慣習が生まれてきている。
そのため玄関に入ったエントランスに「お客様のお出迎え」といった意味も含めて世帯名を表記する装飾品のニーズが生まれてきている。仏間の違い棚やリビングなど、サムホールタイプの小型の額なので、さりげなく飾ることが出来るので、もちろんどこに飾って頂いても良い。
綴織伝統工芸士の制作・製織した家紋(名前入り)の裂地を「額装ソムリエール」の岩滝恵美子氏により制作。コンパクト・仰々しくない それでいて高級な見栄えになった。