京都西陣にある爪掻本綴れ織・つづれ帯織元|刻絲苑 石川つづれ株式会社

石川つゞれのこだわり

爪掻本つづれ織錦への想い

繊細で優美な、その卓越した価値は古来からの
英知と人のぬくもりが作り上げた日本の誇り

平成5年伝統工芸士認定 松浦与志郎 (西陣グラフより )
「つづれを織るのは、好きやし、おもしろい。けれど、こう織りたいという自分の思いに到達してもまた違うものを追いかけて、その思いの距離はずっと縮まりません。どんどん深みにはまる」と語る。
他の織物に比べるとつづれ織のヨコ糸は、密度が大きい。細やかな柄の部分では1~3本のタテ糸にヨコ糸を織り込んでいく。タテ糸を包み込むように織ることでヨコ糸が浮き上がったように見え、色を変えて織ったヨコ糸の点がいくつも合わさり模様をつくる。そんな緻密な表現を可能にするのは、人間の『爪』。ノコギリの歯のように削ったギザギザの爪が筬歯の役割になる。「タテ糸の張りがゆるいと、一回の爪掻きで生地が荒れ発色が悪くなる事がある。たから指の腹で、微妙な糸の張りを感じて調整するんです。」
そうして綴は織られていく。天候で糸が伸縮するため、織り方を変えないと一定に織れない。理屈と感覚でなりたっているという。
また、つづれ織は織り手の調子が如実に織物に出る。その時は色合いに納得しても、間をおくと不調和に気付くことがある。それが自分でもわからない疲れ。常に織物を判断できる冷静さが大切だという。
つづれ織には色の制限はなく自由。その分創造し続ける難しさがある。突き詰めれば果てしない。それこそが、織り手をも虜にしてしまう爪掻本つづれ織の魅力なのだろう。

つづれの現場

最高級の絹糸を用いております

染はこの道130年の染師 伝統積み重ねて 配色の糸

杼の糸が出てくるところは京都の清水焼。
丸い白のぽっちりとあるところです。

配色の色数は織屋の命。作りこんだ作品の数だけ蓄積されていきます。
「織屋の色」はこの色糸が原点です。

つづれ織で使う杼の数はとても多い。
雑然と置かれているように見えるが織り手にしかわからない順番がある。

つづれ織の表現技法

ハツリ織とぼかし織

ハツリ織

ハツリ織は柄の境界で糸を折り返します。
そこには「ハツリ孔」といわれる穴があきます。つづれ織の特徴のひとつです。
境界がはっきりしてパンチの効いた織上がりになります。
「遠目がきく織物」

ぼかし織

  1. 横糸(配色の糸)を半分に割ります
  2. 半分にした違う色の糸を掛け合わして通常の糸の太さにします(杢糸)
  3. 杢糸を何色もつくり織っていくと織物特有の境界がわからなくなりにじんだような織上がりになります

職人により最大6分の1まで割って、ぼかし糸を作り、表現します

動画で見る爪掻本つづれ織

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