西陣爪搔本つづれ織額『京の五節句』 【端午の節句】

~サムホールサイズのかわいい織額~

 端午の端は、初めを表す言葉であり、端午とは、月の初めの午(うま)の日という意味です。午が「ご」と読むことと数字の五の音が同じということから、毎月の5日に端午の節句を行うようになりました。もともと端午の節句というのは、宮廷にて災いや病が起こらないようにとの願いを込めて、菖蒲を使用していたことから、菖蒲の旬でもある5月5日に落ち着いたようです。男の子の健やかな成長を祈願し五月人形を飾ったり、邪気払いや勝負事に強くなるように菖蒲湯に入ったりと縁起を担ぐ風習があります。行事食として柏餅や粽を食べてお祝いします。京都では祭りのご馳走として鯖寿司が食卓をにぎわします。

鯉のぼり・かぶと・しょうぶ・ちまき

端午に味わう食べ物

粽(ちまき)

……邪気を祓うとされる端午の節句では欠かせない和菓子で、米粉を蒸して搗(つ)いた“しんこ”あるいは葛を、五枚程の熊笹の葉で包んだものを蒸す。

粽の由来は、紀元前二八五年頃の五月五日、汨羅(べきら)川に入水した楚(今の中国)の詩人・屈原の死を悼む供物までさかのぼる。毎年五月五日、里の人々が竹筒に米を入れ川に流し供養していたが、ある日、三閭太夫なる者が現れ「せっかくの供物も蛟龍(こうりゅう)という悪龍に盗まれるので、龍が苦手とする楝樹(れんじゅ)の葉で米を包み五色の糸でしばってほしい」と懇願した。この風習が節句の行事として日本にも伝わり、やがて屈原の故事から邪気を祓うものとされて食されるようになった。

柏餅

……“しんこ”を使った生地の中に餡(あん)を入れ「跡継ぎが絶えない」といういわれがある柏の葉で包んだ端午の節句ではおなじみの和菓子。京都では白味噌に砂糖を加え飴色になるまで練った「白あん」が好まれる。

新芽の時期まで古い葉が残っていることから、無事に代を譲る「子孫繁栄」の樹である柏。その柏の葉で包まれた柏餅は「端午の節句(こどもの日)」に欠かせない生菓子。もともとは江戸期に関東方面で育まれたものとされている。

西陣爪搔本つづれ織 石川つゞれ株式会社

コメントを残す

CAPTCHA