西陣爪掻本つづれ帯 『宝尽くし』第六弾

西陣爪掻本つづれ帯『宝尽くし』 吉祥文様の御紹介
吉祥文様とは、「めでたい」の意味をもち、縁起の良い文様として継承されてきました。「宝尽くし」には縁起のよいさまざまな宝物が用いられます。

⑮梅

年が明けてまず最初に咲く花。梅は春の喜びをあらわす花です。現在の元号「令和」は、万葉集の歌の中でも詠まれています。なぜ松竹梅の順なのか?松竹梅は「三友」と言われ吉祥文様の最たるものとされていますが、その格付は、どうしてできたのでしょうか?【①】松は平安時代、竹は室町時代、梅は江戸時代に縁起物として尊重されるようになったので、その順番という説。【②】松、竹、梅の3つを組み合わせて呼ぶときに、松竹梅が一番、語呂がいいという説。【③】江戸時代になり、寿司屋が特上、上、並と寿司の価格を松、竹、梅と縁起物を使い表現したという説。など諸説あります。厳寒の中で、凛として咲く花の美しさは希望と勇気を与えてくれるものに見えます。

⑯鶴

「鶴は千年」と言うように、長寿を表す縁起物です。お祝いの金封の水引や結婚式にはそのデザインをあしらった衣装や印刷物が用いられます。縁起物として重宝されています。「鶴」のつがいは仲睦まじく、一生相手を変えないことから「夫婦愛」の象徴です。また、鳴き声が高く遠くまで響くことから「天に通じる声」として、めでたく尊い鳥と考えられました。

⑰亀

「亀は万年」と言うように、長寿を表す縁起物です。鶴と並び評される動物は以前に紹介した『亀甲紋』のモチーフとなっているばかりではなく、亀さん自体が「宝尽くし」では表現されることがあります。写真「岩に亀」はめでたい感じがしますが、もう一方の蓬莱亀は、「強いもの象徴」です。『怪獣ガメラ』を彷彿させます。


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